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zoom RSS 阪急の駅舎補助電源装置

<<   作成日時 : 2015/10/23 13:00   >>

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阪急電鉄が、京都線の地下区間の駅に駅舎補助電源装置を導入するようです。

現行でも、多くの鉄道車両は回生ブレーキを有しており、本来は加速時に使う主電動機を減速時には発電機として使って発電しながら制動力を得て、発電された電力を架線に戻して他の車両で消費しています。交流電化区間ならば、変電所は単に変圧器や遮断器を組み合わせただけの設備なので、回生ブレーキの使用によって架線電圧が上昇すると、変電所から電力網へ電力が逆流することになります。この際に電力計は逆回転することはないので、鉄道会社はタダで電力会社に電力を提供していることになりますが、少なくとも回生ブレーキは効くということになります。

これに対して直流電化区間では、変電所では変圧器の後に逆流不能な整流器を繋いでいるので、発生した回生電力は鉄道内で消費するほかなく、他に消費してくれる電車が無ければ回生を打ち切る「回生失効」が発生します。回生失効すると、空気ブレーキが立ち上がるので、制輪子の摩耗が進むなど機材的にあまり嬉しくないことになります。今のところ日本で、直流電気鉄道で発生した回生電力を、変電所に設置したインバーターを通じて変換して電力会社に送り返して返金を受けているのは、つくばエクスプレスだけのはずです。それ以外の会社では、たとえば西武鉄道が西武秩父線の奥の方で、バッテリーに回生電力を蓄電して、次に力行車がやってきたときに放電して使う、とかのやり方を工夫しているところがあります。

電気鉄道内での利用だけでなく、駅舎など鉄道の付帯設備で使ってしまおうというのが、最近流行の駅舎補助電源設備ですね。ようは、回生によって架線電圧がかなり上昇した時に、駅務機器や駅照明・空調によってその電力を消費してしまえば、架線電圧がさらに上昇して回生失効してしまうのを防ぐことができるというわけです。これにより、空気ブレーキの立ち上げによる機器の摩耗を減らせますし、駅で消費する電力を多少なりとも抑える効果も見込めるわけです。そのためには、架線から線を引きこんで、一定以上の電圧になった際にインバーターを通じて商用周波数交流に変換して、駅務機器に給電する仕掛けを作ってやればいいわけですね。

実際のところ、こういう設備を導入するだけのコストに見合うだけの節電効果は無いのではないか、と思っています。詳細な試算を見てみないと確定しないですけど。どちらかというと環境に貢献していますというアピール効果だと思っています。また、空気ブレーキの使用が減って制輪子の保守が減らせるのは、実は電力消費削減よりもよほど嬉しい、という話もあるようです。

まあ、こういう設備を付けても、見学会でもしてくれない限り、現地を見てわかることはないのですけどね。

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