日々題

アクセスカウンタ

zoom RSS 名古屋駅物語

<<   作成日時 : 2016/05/02 13:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

交通新聞社新書の『名古屋駅物語』を読みました。著者の徳田耕一氏は、名古屋在住の交通研究家としてそれなりに名前が知られ、いろいろな著作をしています。

交通新聞社新書は、場合によっては外れもあるのですけど、読んでみたらこれはなかなか良かったです。名古屋駅はもともとは、中山道幹線に対する資材運搬線の途中に造られた小駅なのですけど、その後の東海道経由への幹線の経路変更で一躍大幹線の途中の重要駅になるわけです。もっとも、名古屋が当時からそれなりに重要な都市であったのは確かなのでしょうけれど、それがどうして東海道本線の途中駅になると、それまでわずかな設備だったのが急速に発達していくのか、そこの描写があまりないように思われました。まあ、もともとの都市規模に加えて、大幹線の途中になって地の利に恵まれたことで、急速に都市とともに発展していった、ということなのでしょうけれど。

その後、関西鉄道の乗り入れや市電(といっても初期には名鉄の前身事業者)の開通を経て手狭になり、高架に移転する話が出てきます。そしてそこに名鉄と近鉄が乗り入れてくるわけで、そうした関連の鉄道会社のこともきちんと描かれています。名古屋市電と名古屋市営地下鉄に関しては、それそのものの歴史にも多少踏み込んで説明されていました。

そして、駅の周辺の都市の発展ぶりを、特に西口の様子がかつてはどうだったのか、どういう経緯で整理されて現在の街並みができてくるのか、といったことが詳しく書かれていました。これはなかなか良いまとめ方です。

徳田氏は駅のすぐ近くの生まれなのだそうで、家族の話、自分の生い立ちなどをかなりあちこちで絡めて語っていて、それはそれで面白いのですけど、名古屋駅の話とは直接の関係がないよな、と思うところはあります。ただ、それを差し引いても、この本はきちんと名古屋駅の発展と歴史を描けていて、良い出来になっているものと思います。細かい設備の改廃についてまで追究できているわけではないですが、これはこういうものでしょう。

国会図書館の蔵書検索で調べる限りでは、名古屋駅に関しては『名古屋駅80年史』と『国鉄名古屋駅100年史』の2冊の公式史が出ているようですが、参照できなかったのか末尾の参考文献には挙げられていません。それでも、かなり広範な資料を参照して執筆されていることは伺え、やや癖のある表現などはあるものの、良い本になっています。これはお勧めできる内容です。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
名古屋駅物語 日々題/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる