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zoom RSS 博多駅前の工法選択理由

<<   作成日時 : 2016/11/14 13:00   >>

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日経コンストラクションが、博多駅前陥没事故に関して、工法の選択理由に関して良い記事を書いてくれました

トンネルを建設する方法として、現代では主に、開削工法、シールド工法、そして新オーストリアトンネル工法(NATM)の3種類があります(細かく言うともっとありますが)。開削工法は、地上から溝を掘って、その中にトンネル躯体を構築した上で、地面まで埋め戻す方法で、都市部の地下トンネル建設で主に使われます。シールド工法は、シールドマシンという機械を地中で前進させながら前部を掘削し、マシンの通過後に後部には壁の完成した部分を残していく、という方法で、軟弱な地盤で主に使われる安全性の高い工法です。そしてNATMは、発破などを利用して掘削して行き、必要に応じて壁面にロックボルトを打ち込んでピン止めしたような状態にして、内側に吹き付けコンクリートを実施して行く工法です。地盤が比較的良好(固い)場所に適して、工費が安いのが特徴です。

今回、事故現場ではNATMを利用して建設しており、そこが崩壊してしまったために、NATMを使ったのは妥当だったのか、というところが問題になっているわけです。この記事では、開削工法についていえば、現場がかなり深くて開削工法では掘削量が増える(=工費が上がる)ことに加えて、はかた駅前通りという大きな通りを通行止めにすることに問題があった、と触れています。現場が深いというのはおそらく、博多駅の駅ビルの地下構造部などを避けてより深いところに駅部を建設しなければならないことから決まったものでしょう。通りを通行止めにするという点については、最初だけ一時的に通行止めにして掘削した後、覆工板で路面を覆って交通を再開させ、その板の下で工事を続ける方法はありますが、いろいろ問題はあったのでしょうね。

一方シールドトンネルについては、シールドマシンの大きさでトンネルの断面が決定されるので、断面が次第に変化して行くような場所では使えない、という問題があります。現場は、駅部に近づいていくところなので、次第に駅に向かって断面が広がるようで、仮にシールドマシンで掘削したとすると両側の線路部分を単線断面で掘削した後、その間を連絡するように切り広げる工事が必要になる、ということのようです。この切り広げに関しては結局、最初からNATMで施工したのと同じようなリスクがある上に、工費は全部をNATMで実施するより高くなる、ということであれば、NATMでやろうという話になるのもわかるように思います。

もっとも、やはりリスクについては認識されていたようで、わずかにトンネル上部を覆う地層を破ってしまうと大変、ということだったようです。今回は実際にそうなってしまったようですね。外野が簡単に、この方法は駄目だったとはなかなか言えない案件ですね。

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