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zoom RSS 国鉄分割民営化概観記事

<<   作成日時 : 2017/04/07 13:00   >>

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ITmediaビジネスonlineの記事で、国鉄分割民営化を概観した記事が出ています。まあ、比較的短い範囲でうまくまとめられた記事だと思いますが、杉山氏の記事はいまいちなことも多々あり、この記事でも細かいところではひっかかるところがありますね。

「国鉄は利益を上げ、優秀な公共事業体となった」とあります。戦前の鉄道省の頃ならそうだったのですが、実は戦後の日本国有鉄道は、利益を上げていた期間はほとんどありません。戦後間もなくの時期は、戦災復興に必死で赤字に転落していました。この時期の赤字は必然とみられていたためかあまり問題視はされませんでしたが。昭和30年代になってやっと黒字になり、順調に利益を出しますが、この記事でもあるように昭和39年になるといよいよ本質的な理由で赤字転落してしまうので、あまり利益を出していた期間はないのです。

1969年に日本国有鉄道財政再建特別措置法が成立して「経営の合理化、赤字ローカル線の廃止、新路線建設の凍結、国鉄用地に対して地元自治体に支払う市町村納付金(固定資産税)の減額」を決めたとありますが、これは間違いです。赤字ローカル線の廃止と新路線建設の凍結を定めたのは、1980年の日本国有鉄道経営再建促進特別措置法の方ですね。1969年の時点では、利子補給や補助金の支給を決めた程度です。法律で新線建設の凍結を決めたのなら、そのあとの段落で「新路線の建設は続行した」とあることとつじつまが合わないですね。また、赤字ローカル線の廃止は、昭和40年代に赤字83線の取り組みをしていますが、これはあくまで国鉄の自主的な取り組みで法的な裏付けがなかったために、ほとんど進まなかったのは周知のとおりです。

最後の方、土地売却を抑えたのは地価高騰を抑制するためにやむを得なかったかのように書いていますが、供給を増やせば値段は下がるという経済の当然の原則が無視されていますよね。これはあちこちから批判されている話で、当然指摘されねばならないと思うのですが。

話が飛んでいるところも多々あって、まあよく頑張って書いた記事だとは思うのですが、いまいち良記事とはいいがたいですね。

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コメント(3件)

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その記事を読んだ時、杉山氏には、多分「国鉄は良かった。なんで潰した?」的なのが根っこにあるんでは?と思って読みました。
たづ
2017/04/08 00:33
JR化で喜んだのはJR九州でしょうね、国鉄時代では他線区の使い古した中古車ばかり送られていた線区ですからね、その反動でJR化後に怒涛のJR九州新車ラッシュでしたからね。

JR化が悪い方へ働いたのはJR北海道でしょうね〜メンテ不足で事故に次ぐ事故で悲惨なうえ、公共交通網の切断と云う、儲けばかり考える民営化の最悪の行いが必要なのにもうからないから切る最悪な行為が行われた点ですね。
とうこ
2017/04/08 11:11
杉山氏はどことなく変なところのある記事を書く人ですからね…。
JR九州は、かなり苦労していて、必ずしも喜んだということはないでしょうね…。
Tamon
2017/04/10 22:33

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