鉄道模型ちゃんねる

父が実家のテレビ(録画機能内蔵)で、しばらく前に放送されたBSジャパンの「鉄道模型ちゃんねる」を録画していたので、これを視聴しました。オーストリアの世界遺産を模型化するというプロジェクトで、センメリンク鉄道(と番組内では言っていたけど、普通ゼンメリンクと読むのではないですかね?)のカール・リンネ橋と、ハルシュタット、グラーツの合計3箇所をセクションレイアウトとして模型化し、それを連結することでエンドレスに走らせることができるようにするというものでした。

カール・リンネ橋は、プラ板を切り出して橋の構造を組み立てるところから始めて、その上にざらざらした塗料を塗って石の質感を出していくという工法で、なるほどこういうやり方があるのかと思いました。いろいろ経験を積むと思いつくやり方なのかもしれませんが、一度もレイアウトを作ったことがない人間にとってはどれもなるほどと思わされるような工法ばかりでした。橋の片側にある、岩をくりぬいたトンネルもなかなかでした。

ハルシュタットは、湖に沿って鉄道が走り、駅からは船で対岸に渡ると、狭い平地にへばりつくように美しい町があるという本当に絵に描いたような土地です。ここでは湖面をガラス板にして、その下に液晶モニタを取り付けて湖面のさざなみを動かしてしまうという、お金をかけた構造を実現していました。これはかなり強引なような気もしますが。町の建物は多くがフルスクラッチですが、近年はやりのレーザー加工機を使って紙を設計図どおりに切断して組んでいたので、こういう加工機が使えるのは羨ましいですね。外注でやってくれる業者もいるのですけど。また町の背後に登るケーブルカーがあって、これも模型で再現されていたのが凄いです。Zゲージ用のレールを、自作の土台の上に弓なりに設置して、やはりZゲージ用の車輪を使いその上に紙製の車体を載せたケーブルカーを作成して、極細の糸で上から牽引して走らせるという構造でした。さすがに途中で対向車と交換するしかけはなかったですけど、これは見ていて楽しいですね。湖面の船も動くようになっていて、これはガラス板の下で磁石つきの糸をモーターで循環させていて、船の底に仕込まれた磁石で牽引されてガラス板上を走る仕組みでした。単純な仕組みなのに、波止場につくとそこでくるっと向きを変えてまた戻っていくというのがよく考えられています。

グラーツはある程度大きな都市で、グラーツ中央駅や駅前の路面電車が再現されていました。路面電車もわざわざ自前で作成していました。動力ユニットこそ流用できるものがあるとはいえ、車体構造の作成になかなか頑張っています。

ゼンメリンクを走らせる機関車もそれなりのものをということで、ドイツ国鉄52型を作成していました。これはさすがにフルスクラッチではないですが、トリックス製のものにデフレクター交換などの改造をしていました。こうやっていじれる人は羨ましいです。しかし、見た感じテンダーの上に冷却ファンが再現された車両だったように思われ、だとすると復水器つきの52だったのでしょうか。ゼンメリンクをこのタイプが走っていたのですかね。

単純な模型作成技術だけでなく、スケールダウンの発想にも感心します。実際の町や風景を忠実に縮尺を守って作成すると到底模型として現実的なスペースに収まらなくなるので、ある程度デフォルメする必要があり、なおかつ肝心のものは忠実なスケールダウンをするので、それを並べてちゃんと現実のもののイメージを捉えた構造にするというところが、なかなかセンスが要求されるように思われます。

こういう番組を見るのも面白いものです。といっても、テレビを見なくても他にやることはいくらでもあるので、なかなか自分で録ってまで見ようという気にはならないですね。

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