アイアンドーム

またぞろイスラエルとパレスチナの間で紛争が勃発していますね。イスラエルは、ヨルダン川西岸を統治するパレスチナ自治政府とはそこまで関係が悪くないのですけど、ガザを実効支配しているハマスとは犬猿の仲ですからね。もっとも、ハマスも今度のシリア紛争の関係で、これまで後援してきたイランとの関係が悪化しているとか。本来シーア派のイランがスンナ派のハマスを支援している時点でおかしかったんですけどね。

そのハマスは、カッサムロケットなどという手作り(イランが供与した?)のロケット弾をガンガンイスラエルに撃ち込んでいます。以前はイスラエル領内での自爆攻撃が多かったのですが、イスラエルが分離壁を建設して徹底した検問を行うようになったので浸透が難しくなり、ロケット弾攻撃が主力になったようです。今度はそれに対抗してイスラエルはアイアンドームという迎撃システムを開発・配備したようです。今回の紛争で早速使われているようです。飛んでくるのはミサイルではなく無誘導のロケット弾とはいえ、ある意味ミサイル防衛システムの初の実戦使用例ではないでしょうか。

このアイアンドームが結構当たっているらしく、低高度で飛んでくるロケット弾を相手にしているとはいえ、ミサイル防衛はそれなりに有効なのではないかということを示しているような感じがします。弾道ミサイルが相手だと、突入速度がはるかに速いので、これより迎撃はずっと難しくなるのですけど、低高度のロケット弾は今度は探知が難しいという問題を抱えているので、きちんとシステムを作れば迎撃はできるのだということを示しているのではないでしょうか。ミサイル防衛など当たらないから役に立たないと主張する向きもありましたが、現実にはこの程度には当たる、ということですね。もっとも、配備数がまだ少なくて、システムの間隙を飛んでくると迎撃しきれないようですが。また、ロケット弾は無誘導で極めて安価なのに対して、撃ち漏らさないようにたくさんの高価な誘導ミサイルを発射するこのシステムの経済性は酷いものではあります。まあ、国民の安全性には代えられないのでしょう。

翻ってみるに、日本が配備しているミサイル防衛システムはアイアンドームの比ではないほど高価なはずなんですが、有事は来ない方がよいものの、果たしていざというときにうまく活躍してくれるのでしょうか。

この記事へのコメント

eule
2012年11月20日 23:51
アイアンドーム、活躍していますね。まわり敵だらけの国家だけあって、この手の兵器の開発に対する真剣さが違うのでしょうかね。
Tamon
2012年11月21日 00:00
よくあれだけ軍事に金を注ぎこんで国家経済がおかしくならないものだと思います。
アメリカが多額の軍事援助を注ぎ込んでいるとはいえ。

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