ミュー粒子を使った原子炉透視

福島第一原発の炉心溶融事故を起こした原子炉で、燃料デブリがどこにあるかを探るために、ミュー粒子を使った透視を試みるそうです。以前にもこんな話を聞いたことがあったような気がしますけど、東海第二原発で実験して成功した、と記事に書いてあるので、もしかしたらそのあたりを勘違いしたのかもしれません。

私も、1次元的な測定、たとえば人工地震を使って地層を調べる時に、起振場所を変えて伝播時間を順次測ることで、場所ごとの振動伝搬速度を調べていくという方法はよくわかります。しかし、今回の話のように重い原子で散乱されることを利用して位置を測定するとなると、2次元・3次元的な測定の話になって、かなり複雑度が増して理解が難しくなりますね。きちんと勉強しなければ、理屈を理解することはできないのでしょう。たとえば、MRIの原理などでは、水素原子のスピンに由来する測定量をフーリエ変換するとかの話があって、何となくイメージは分かるもののそれでうまく行く理由を完全に自分で説明することはできないという面があります。今回もその手の測定と処理をするのでしょうか。

ただ、この方法でもそこまで高い精度で測定できるわけではないと思うので、大体このあたりに何トンくらいある、というのが見える程度なのでしょうね。それでもこれまでからすれば大きな進歩なのでしょう。今度は格納容器内へロボットを入れて撮影してこようという話も出ていますし、今年はようやく少しずつ格納容器内の様子が見えてくるのでしょうか。

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