韓国の石炭産業

韓国の石炭産業の記事を読みました。政府の大気汚染防止対策で国内石炭火力発電所の燃料転換が進み、残っている石炭火力発電所でも海外産石炭が優先されて国産石炭使用が減っている、ということだそうです。

そもそも、韓国の電力事情では原子力の比率が日本より高いくらいで、さらに残るところも石炭火力が多いんですよね。日本よりも電力需要の変動が少ないらしく、原子力に適している電力需要だそうです。そして残るところをコストの安い石炭火力に集中させているので、大気汚染の観点からすると問題が大きいのですよね。日本は、二酸化炭素排出量が少なく大気汚染も少ない天然ガス火力発電所が火力の主力なのですが、これはたとえ熱効率が高くとも、やや高くつく発電方式のようです。電力自由化で新規に参入する事業者が次々に石炭火力を造ろうとしているあたりで、そのコスト構造が見えますね。

まあ、韓国も日本と事情が大差ないということか、坑内掘りの石炭では海外産にコスト面で太刀打ちできませんね。オーストラリアやカナダでは露天掘りで掘ってしまいますので。それを大量に海岸に持ってきて船に積んで持ってくれば、国内で細々坑内掘りしているものに比べても安くなってしまいます。韓国電力は事実上国有の公社に近いので、やろうと思えば無理に押し込むこともできたのでしょうが、電力価格を統制して無理に安くさせているので、ただでさえ赤字がちで、これ以上無理をさせられない面もあるかもしれません。

日本でもそうでしたけど、こういう価格競争力のない産業支えるためにどこまで公費を使うべきかは、難しいところですね。エネルギー安全保障のためにいくら金を使うかという面でもありますし。しかし、天然ガスや石油のように、政治的に不安な地域から輸入されているならともかく、石炭は政治的には安定している地域から輸入していますしね。日本でも坑内掘りはほぼ全滅ですし、仕方ないのかなという気がします。

この記事へのコメント

たづ
2018年10月28日 14:08
朝鮮半島にある炭鉱の殆どが北朝鮮側に所在するので、韓国側ではもう採掘などしていないだろうと今まで思っていました。
加えて、全般的に熱量が低く、撫順炭や九州炭が6000~6500kcal/kgあるところ4000kcal/kgとか。ボイラーは対応した設計でないと出力が出ません。戦前はブレンドして5000kcal/kg台に引き上げたりしていたそうです。
エネルギー自給のためとはいえ、逆によく保っていたものだと感心してしまいました。
Tamon
2018年10月29日 00:14
確かに朝鮮半島の炭鉱というと北朝鮮のイメージですね。今までも保護政策という感じがします。

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