日田彦山線南部区間の押し問答

2017年の九州北部豪雨で被災して不通のままとなっている日田彦山線南部区間について、住民説明会があったそうです。相変わらず地元の人たちの大半は鉄道での復旧を求め、地元自治体も鉄道を求めているそうですが、一切の財政支援をする気はないようで、これでは無理でしょうね。

国鉄分割民営化前の試算では、毎年5パーセントの運賃値上げをする前提であったということが記載されています。これは当時としてはそういう話だったのですが、結局本州3社は消費税以外での値上げを一度もしていませんし、三島会社も消費税外での値上げは一度だけです。これは置かれた環境を考えれば大したものなんですよね。そして、鉄道設備の減損処理の効果を除いた場合、8億円の赤字だった、とあります。それでも、8億円程度に抑え込んでいるというのは、分割民営化当初のことを考えればこれも凄いことです。これは、新幹線の線路使用料前払いによる100億円の収支改善効果を含んでのものなのでしょうか。そうだとすると実際には108億円の赤字ということになり、これでも分割民営化当初からするとかなりの改善なのですよね。

ななつ星に30億円を投じたのに復旧費用を出せないことへの疑問を呈した、とありますが、これもまた論理的ではないですね。ななつ星への投資は、回収できる見込みがあってのことであり、九州が有する観光資源を何とか生かして最大限鉄道事業を存続させていこうという取り組みです。これに対して日田彦山線に復旧投資をしても、営業再開後はさらに営業赤字が積みあがるだけであって、その投資に対するリターンなどありません。こういう疑問を呈する人は、ななつ星に投じた費用は消えてなくなるとでも思っているのでしょうか。

まあこれはいつまで経っても押し問答が続きそうです。そのまま代行バスが走り続けるのでしょうか。

この記事へのコメント

たづ
2019年08月02日 17:12
毎年5%ずつ値上げしていれば、30年間で運賃は元の4.32倍になりますから、三島会社の運賃水準ですら驚くべき据え置き水準だと思います。
しかし、「払うのは嫌だ、でも残せ」という虫のいい要求は、なんでこうも続くのでしょうね。
走っていても乗らないならなおのことです。
投下資本がこれだけ要って、最終赤字は仕方ないにしても最低限償却前黒字は出さなければならない、そのためには1日あたり何人乗るという確証がない限り廃線するしかない、最悪の場合は代行バスもなしにする、という事を突きつけるしかないのでしょうね。手荒ではありますが。
Tamon
2019年08月03日 00:58
まあ、さすがに30年も続けて値上げをする計画ではなかったとは思いますが。本当に単純な話がなぜ理解できないのか、理解に苦しむところです。