MTA次期資本計画発表

ニューヨークのMTA(Metropolitan Transportation Authority)が、2020年-2024年の資本計画を発表しました。総額515億ドルに及ぶ投資を5年間で行う物凄い計画で、毎年1兆円を超える計算です。現行の5年計画に比べて7割増しだそうで、国鉄の通勤五方面作戦の頃を思い起こさせます。もっとも国鉄の計画は、物価と人件費がまだ安かったころにその金額を投じていたから凄かったわけですが。ほとんどが債券発行によるようですが、償還をMTAの運賃収入でやるというわけではないようで、結局税収などを充てているようですね。

このうち373億ドルと大半がニューヨーク地下鉄に割り当てられます。6路線の信号近代化に71億ドルを費やすとありますが、これはCBTCの導入ですね。71億ドルもかかるというのが恐ろしい話です。これだけ費やせば、日本だと首都圏のJR東日本通勤路線をすべてCBTC化できそうです。実際にはマンパワーの制約で無理でしょうけれど。ニューヨークで6路線展開するのも大変な作業だと思います。

また61億ドルを費やしてBディビジョン用の車両を1000両、Aディビジョン用の車両を900両買うそうです。1両当たり3億円を超える計算なのですが、一体どうして通勤用車両を同型大量生産しておいてこんな金額になるのか、理解困難です。日本だと1億円に収められそうな気がします。やはりニューヨークだとなんでも高くつきますね。

70駅のバリアフリー化、その他175駅のリニューアルをやるそうで、現状400以上ある地下鉄駅のほとんどにエレベーターが未装備なので、かなり対策が進展しそうです。これはありがたいところです。

2番街線も45億5000万ドル投入するそうで、これで125丁目までの第2段階延伸区間がすべて完成する見込みのようです。2番街線は1世紀近く計画がありながら放置されてきた歴史がありますが、ようやっとここまで伸びてきました。できればさっさと63丁目以南の区間も着工して、レキシントン・アベニュー線の混雑緩和を実現してほしいところです。

他にロングレール化や軌道の更新などで26億ドルを使うそうで、老朽化していた地下鉄の設備状況はかなり改善しそうです。かかっている費用が物凄いですけど、着実に予算を投じているので、前進はしそうですね。

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