そうだったのか、新宿駅

続いて、『そうだったのか、新宿駅』を読み終わりました。交通新聞社新書です。

新宿駅の歴史を描いた本です。少し前に『完全版 新宿駅大解剖』という本が出ていて、それはそれで歴史にも触れていたのですけど、どちらも私が求めるような施設としての発展史を詳細には扱っていないですね。『大解剖』の方が、現在の視点からのトピックをたくさん集めた感じになっていて、後段で軽く歴史に触れる構成だったので、どちらかというと今回の『そうだったのか』の方が歴史は詳しいでしょうか。

どうも、日本鉄道・甲武鉄道時代の新宿駅がどんな様子だったかがいまいちよくわからないのですよね。電車運転が始まった頃のホームの配置などはかろうじてわかるのですが。そしてその後、後の中央総武緩行線の線路が山手線と立体交差に改築される話は書かれているのですけど、では中央本線の複々線化に伴って中央急行線(中央線快速電車が走る)が増設されるとどう変化したのでしょう。このあたりを突っ込んで説明してくれていないのですよね。また、小田急の2階建てホームへの改築はかなりの大改造のはずなのですが、これもさらっと触れられていて不満です。やはり施設面に興味を持つ人が少ない、ということなんでしょうね。

一方、新宿駅周辺の町の変化に触れているのはいい感じです。次第に私鉄のターミナルとなって歓楽施設が集まり、発展していく様子が浮かぶようです。駅だけに注目するとこういう観点が抜けてしまいがちなのですよね。ヨドバシカメラが創業した頃の話とかちりばめられていて面白いです。

上越新幹線が乗り入れられるスペースが地下に用意されている説、一体どうなんでしょうね。タカシマヤタイムズスクエアの地下はスペースないんじゃないか、という意見が出ているのですが、土木学会のイベントでJR東日本関係者に質問が出たときには、まだちゃんと確保されているという返答だったのだそうですよね。この辺りが謎です。この本では用意されているとだけ書かれているのですが。

まあまだあちこち不足に思われますが、一通りの通史ではあると思います。

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