長野新幹線車両センター水没

台風19号に伴う豪雨の被害ですが、長野新幹線車両センターが水没してしまったようですね。これは大変ショックです。

上空からの映像では7編成が入庫している様子が写っていましたが、外から見えない検修庫の中に3編成在線しているようで、合計10編成が浸水被害を受けてしまったようです。それも、車輪や台車が浸かる程度ではなく、窓のあたりまで水が来ていましたから、当面使える状態ではありません。おそらく、床下搭載の電子機器類はすべて新品への交換が必要となるでしょうし、場合によっては構体も諦めて代替新造ということになるかもしれません。北陸新幹線は全部で30編成を使用しているそうですが、これで3分の1の車両が一気に失われたことになり、当面はかなりの間引きダイヤになりそうです。

やや救いなのは、JR東日本の新幹線で路線ごとにかなり車両のばらつきが広くなっていたことの問題が顕在化していたのか、車種の統一を進める方向に進み始めており、上越新幹線にも同一種類のE7系の投入が始まっていたことです。これは、北陸新幹線と運用共通化を狙っていたのだそうで、複数周波数対応や勾配対応などもまったく同じ仕様を維持しているのだそうです。そのため上越新幹線用に投入されている車両はそのまま北陸新幹線に回すことができます。上越新幹線自体は特に特殊な仕様はなく、東北新幹線の予備車両を持ってくることも可能なので、とりあえず予備車両で上越新幹線を動かしておいて、上越用のE7系を全部北陸に回す感じになるでしょうか。まだこれから上越用のE7系の新造が続いていく状態だったそうなので、今すぐに全部の代替が可能なほどの車両数はないようですが、逆に言えば廃車予定だった上越用の車両がまだ残っているわけであり、廃車を先延ばしして新造車両を北陸に回すことで、かなり早く態勢を回復できるのではないでしょうか。

また、車両基地のシステム類、検査修繕用の機械類も損傷したはずで、これも簡単には直せないのですよね。他の車両基地で代替できると良いのですが。

新幹線の車両基地水没となれば、大阪の鳥飼の車両基地が水没した話をどうしても思い出しますよね。この時は、水没の危険を感じて総出で車両を本線の高架橋の上に並べて行ったので、車両は1両も損失せず、水害後に運転を無事再開できています。そして車両基地の機能が回復しないと仕業検査ができず、運転を継続できなくなってしまう問題があるため、東京の車両基地から交換部品などを新幹線の車両に積みこんで運んだ、という話もありました。今回、夜間だったこともあって対応が難しかったのでしょうね。本線は饋電停止してしまっているでしょうし。計画運休を決めた時点で本線に配置してしまえれば良かったのでしょうが…。

このほかにも、両毛線の線路が流失、水郡線の橋梁が流失、箱根登山鉄道線の線路が崩壊、上田電鉄の千曲川橋梁が崩壊と、かなりの被害が出ているようで、復旧には時間を要しそうです。特に上田電鉄は、もともと経営が苦しいうえに、この橋がなければ鉄道の存在意義が失われるようなところですので、大変です。

この記事へのコメント

たづ
2019年10月14日 20:56
「長野新幹線」と称していた頃のE2系は増備途中から東北・上越向けが50Hz専用仕様になっていましたが、こういう災害時の融通を考えるとやはりあまり得策ではないのでしょうね。
1980年頃でしたか、関西線大阪口の101系が水害で金額的に全損廃車となり関東から多数転属したことを連想させる被害状況でした。
上田電鉄の被災パターンは、40年以上前の岐阜県の東濃鉄道駄知線のそれにとても似ています。駄知線の場合、車庫その他は終点側の駄知駅にあり車両は無傷でしたが、旅客鉄道として必要な主要幹線(中央西線)への接続駅至近で大きな鉄橋が流出したため2年ほど全面運休、そのまま廃止になっています。成立の経緯から東濃鉄道は元から自動車部門のほうが大きな会社だったということもありましたが。
写真で見る限りあのような大きな鉄橋を今自力で架橋できる中小私鉄はないと思います。公的支援が前提でしょう。とりあえず仮橋ででも開通できればいいのですが。
Tamon
2019年10月15日 01:11
やはり細かく仕様をわけるのは得策ではないですね。上田電鉄は橋の南側での区間運行をするとかで、頑張るものです。