国内鉄道石炭輸送の全廃

今度の3月14日のダイヤ改正において、扇町と三ケ尻を結ぶ石炭輸送貨物列車が廃止になるそうです。少し前からこのことは噂が流れていましたが、公式に確認され、メディアで報じられたのは初めてでしょうか。

少し前に釧路の太平洋石炭販売輸送の石炭輸送列車が廃止になり、ここの石炭輸送列車が国内で唯一残る鉄道石炭輸送でしたから、これでついに日本国内からは、鉄道による石炭輸送が全廃となってしまうことになります。昔はこれだけの目的で膨大な鉄道網が敷設され、鉄道会社の収益を支えてきた存在だったのに、今や落ちぶれたものです。もちろん、国内での石炭の採掘がほぼ終焉して、しかも内陸において石炭を大量消費する需要もほとんどないのですから、致し方のないところもあるのでしょうけれど。

どうもトラック輸送に転換するらしいというのが驚きです。1日700トン程度の石炭を定型的に運ぶ場合でも、トラックの方が安いというのでしょうか。鉄道貨物は大量定型輸送を得意としていて、まさにこういうパターンは鉄道が優れていたはずだったのですが、三ケ尻までだと距離が短すぎたのでしょうか。線路のコストもアボイダブルコスト方式でかなり安くしてもらっていてこれだと、どうやれば勝てるのだろうかと頭を抱えてしまいます。あるいは、貨車の更新時期が来ていて一度に多額の設備投資が必要になることを荷主が嫌ったとか、JR側があまり他と共通性のない運用を削減したがっているとか、そういうことなのかもしれませんが。

石炭・石油・セメントはかつて「3セ」と呼ばれる国鉄貨物輸送の花形でしたが、セメント輸送も激減してしまっており、もはや石油しか大量輸送しているものがありません。石油ですら、西日本はすでになく、北海道も先日撤退してしまいましたしね。そのうち、コンテナ輸送以外は甲種輸送と特大貨物だけが残るのでしょうか。

この記事へのコメント

たづ
2020年01月11日 23:15
700t/日ということは大型トラック60台分程度(積載荷重を15tと概算)となり通行量と人件費を考えると本来却って高く付くと思います。
ただ、現行で使われているホキ10000形が軸重13.5t、最高速度も75m/hとかつての全国運用を前提にした貨車の規格で作られていて本来の鉄道輸送の特色からはかけ離れた存在であることも響いているのではないでしょうか。
現状秩父鉄道で走っている機関車・貨車含めて概ね13.5t程度までの軸重で、ホキ10000もこれに沿っています。しかし北海道でDF200が線路の弱い石北本線でも使用されており、軸重制限について蒸気機関車時代ほど厳密でなくても本来耐えうると思います。
ただ輸送先の生産設備の能力上700t/日で足りる前提で軸重をタキ1000並の15tに引き上げたと仮定すると16両ほどに減るので、このためだけに1本列車ダイヤを専有するのも難しいのかもしれませんが。
Tamon
2020年01月12日 00:35
教えてもらったのですが、二酸化炭素排出量削減のための新しい生産方式に取り組んでいるそうで、それだと石炭消費量が半減するんだそうです。そうなれば、鉄道を維持するほどでも、ということになってしまうのかもしれません。