東海道新幹線沿線の不思議と謎
『東海道新幹線沿線の不思議と謎
』を読み終わりました。新書なので割と気軽に読めますが、前半の方は東海道新幹線のルート選定の経緯などを割ときちんと調べて書き込まれており、参考になる本でした。
東京駅における東海道新幹線と東北新幹線の線路の接続の話は、私は国鉄時代に接続しないということでもう終わった話だと思っていたのですが、どうもJRになってからもまだ話があったようで、実際に東北新幹線が乗り入れてくるまでJR東日本とJR東海の間で揉めていたのですね。単に、本来は東北新幹線に使うはずだった14番線を返せ、という話なのかもしれませんが。もっとも、国鉄時代の接続計画では東北新幹線の王子付近に周波数切り替え点を置いて、そこから東京側は60Hz電化とし、東海道新幹線の60Hz専用車両が田端の車両基地にそのまま入れるようにする、という話でした。しかし、1985年の上野開業時点で50Hzでそのまま電化してしまったので、東京駅付近に周波数切り替えを持ってこざるを得ず、なかなか面倒な話になるように思います。
弾丸列車計画のために掘った日本坂トンネルの東海道本線への流用の話、その間に元の東海道本線の石部トンネルを静岡鉄道が入手して駿遠線を静岡へ乗り入れようとした話など、結構いろいろ抑えて書かれています。駿遠線が東海道新幹線とわずかな期間だけ立体交差していたことに触れていて、その地点の写真も掲載されています。なかなかしっかり押さえられています。
後半はそういった歴史的な事情とは違った現在の様子を書いている範囲が中心で、ここはそう重要と思われる話はあまりなかったです。ただ、米原の近くの山の中に岩に描いたトトロがいる、というのは初めて知りました(苦笑)。なかなか見つけられないようです。
割と面白くて買った価値がありました。
東京駅における東海道新幹線と東北新幹線の線路の接続の話は、私は国鉄時代に接続しないということでもう終わった話だと思っていたのですが、どうもJRになってからもまだ話があったようで、実際に東北新幹線が乗り入れてくるまでJR東日本とJR東海の間で揉めていたのですね。単に、本来は東北新幹線に使うはずだった14番線を返せ、という話なのかもしれませんが。もっとも、国鉄時代の接続計画では東北新幹線の王子付近に周波数切り替え点を置いて、そこから東京側は60Hz電化とし、東海道新幹線の60Hz専用車両が田端の車両基地にそのまま入れるようにする、という話でした。しかし、1985年の上野開業時点で50Hzでそのまま電化してしまったので、東京駅付近に周波数切り替えを持ってこざるを得ず、なかなか面倒な話になるように思います。
弾丸列車計画のために掘った日本坂トンネルの東海道本線への流用の話、その間に元の東海道本線の石部トンネルを静岡鉄道が入手して駿遠線を静岡へ乗り入れようとした話など、結構いろいろ抑えて書かれています。駿遠線が東海道新幹線とわずかな期間だけ立体交差していたことに触れていて、その地点の写真も掲載されています。なかなかしっかり押さえられています。
後半はそういった歴史的な事情とは違った現在の様子を書いている範囲が中心で、ここはそう重要と思われる話はあまりなかったです。ただ、米原の近くの山の中に岩に描いたトトロがいる、というのは初めて知りました(苦笑)。なかなか見つけられないようです。
割と面白くて買った価値がありました。
この記事へのコメント
東北新幹線東京駅のすぐ北側には、新東京き電区分所という施設が設けられているようです。
https://henndennkidenntushinnmoromoro.blogspot.com/2014/12/253jr.html
といっても、この南側(東京駅構内)用の変電所がある訳ではなく、通常時は北側(新田端変電所)からの電気をそのまま南側にも流しています。東北新幹線東京駅は、この施設によって北側と電力的に切り離せるようになっているので、60 Hz電化にしてしまうのもそれほど多くの手間を掛けずにできるかもしれません(このき電区分所は、新幹線の変電所間にある通常の区分所と違って切り替えセクションがないようなので、それをどうするか、という問題はあります)。単に、東京駅構内の工事をするときのき電停止を、田端の車庫を含む北側の電力を保ったままで行うための施設かもしれませんが、もしかすると、ここで周波数切り替えを行う可能性も考えてJR東日本はここにき電区分所を設けたのかもしれません。
https://henndennkidenntushinnmoromoro.blogspot.com/2017/01/482.html
新東京き電区分所の設置理由は、旅の途中のとおりすがりさんがおっしゃれるように列車滞泊のため新田端変電所からのき電を東京駅に供給するためです。どうような仕組みは、東海道新幹線の大井周波数変換変電所から汐留にある補助き電区分所をへて東京駅構内に滞泊する新幹線に供給する仕組みがあります。
https://henndennkidenntushinnmoromoro.blogspot.com/2014/12/262jr.html
東京駅の現状の利用状況を前提に東海道と東日本各線の突き合わせをしようとすると直通線(多分14・15番線)自体が異周波数セクションにせざるを得なくなります。
在来線なら交直の接続点だった黒磯が地上切り替えでしたが、送電周波数に合わせATC信号の搬送波も切り替える新幹線では、セクション上を駅として常時電車を発着させること自体、かなり無理がある気がします。