ヨーロッパの自動連結器移行計画

長らく旧式の連結器を使ってきたヨーロッパが、ついに自動連結器採用に向けて動き出すようです。デジタル自動連結器の採用で合意したというニュースが出ています。

連結器は、形式が異なるものとは連結できないことが多く、したがっていったん採用してしまった連結器の形式は、簡単には移行できません。きちんと運用が決まっている旅客列車であれば、非常に綿密な移行計画を立てて実行することで、列車の運行を阻害せずに次第に取り換え工事を進めていくことができるのですが、貨物列車の場合は極めてアドホックに運用が決められるためにそういうことが難しいという問題があります。日本では、1日貨物列車の運行を止めて一気に全部切り替えてしまうという思い切った策を取りましたが、これは島国で他の国との連絡を気にする必要のない鉄道であるからできたことです。ヨーロッパは多数の国が陸続きになっていて、1つの国の意向だけで決められないので、これまでずっと古い連結器が残存してきました。手作業で連結をしなければならないので大変な労力です。

いよいよ新しい方式に移行しようというわけですが、具体的な方策はまだ決まっていないようです。推定の移行経費は65億ユーロから85億ユーロということで、これはとても民間事業者に出せる金額ではないですね。せっかく今から新方式に移行するので、この機会に電力供給とデータリンクも同時につなげられる規格にするということだそうで、貨車が大多数であることを考えるとなかなか大変そうです。そして、電気指令式ブレーキや自動ブレーキ試験、そしてETCS level 3用の列車整合性チェックも機能として取り込むつもりだそうで、なかなか壮大な話です。

具体的にどのような方法で移行していくのか、とても気になります。関連記事を詳しくチェックしておく必要がありますね。

この記事へのコメント

たづ
2020年09月23日 20:20
当該記事の関連前記事までさかのぼって写真と文章を見る限り、シャルフェンブルク連結器の仲間に交換するようですね。
現状のねじ連結器で規定された列車重量には十分耐える、という判断だからと思いますが、ユーラシア・アフリカ大陸の連結器は結局バラバラになってしまいます。アフリカ鉄道連合はAAR自連を選んでいますし、先に部分的に自連が普及したイギリスでもAARです。
オーストラリアや旧ソ連のように両用連結器で長期間移行という手もあるし、欧州大陸ではそれ用にロシア系のAK69を作っていたはずなのですが。
Tamon
2020年09月24日 01:09
普通は自連系ですよね。シャルフェンベルクとは…。