つくばエクスプレスの電気供給事業

たまたまつくばエクスプレスのウェブページを見て、会社概要の事業内容の欄に、電気供給事業があるのに気付きました。新電力の事業に参入でもしたのか、と思ったのですが、列車の回生電力を電力会社に逆潮流するときに売電するようにしたものを事業としてカウントしているようです。そんなことでも記載しなければならないものなんですね。

直流電化区間のほとんどの変電所は電力系統の交流をシリコン整流器で直流に変換して架線に供給しているので、架線側から電力系統に電力を戻すことができません。電車が回生ブレーキを使うと、架線に電力が戻りますが、直流電化区間だとそれを電力会社に逆潮流させることは一般的にはできず、同じ変電所の範囲内で走行している他の電車で消費するしかありません。消費しきれないと回生失効となり、回生ブレーキをかけていた電車は空気ブレーキに切り替えることになります。変電所にインバーターを設置して、架線電圧が高くなった時に電力系統に送り返すようにすれば良いのですが、これは結構高価な対策なので一般的には行われません。

一方、交流電化区間では、変電所は単なる変圧器なので、電圧の高低によっては簡単に逆潮流します。したがって、交流電化区間ではまず回生失効しないわけです。

つくばエクスプレスの場合、一般的な直流電気鉄道の変電所と異なり、PWM変換器により直流を作っているのだそうで、これなら逆潮流を制御できます。開業以来回生電力を駅舎の電源などに用いてきたのが、2013年に電力会社にも販売すると発表しています。まさにこの部分ですね。

交流電化区間をかかえるJRなどでは、理屈的には同じように回生電力を電力会社に供給しているのですけど、その性質が悪いために電力会社は買ってくれず、無償で提供しているのだと聞いています。しかしつくばエクスプレスの変電所はPWM変換器できちんと制御して供給できるので、電力会社も買ってくれるようです。

といっても、全体としては電車を走らせるための電力を電力会社から買っているわけで、一部が電力会社に戻されても電気料金の一部を相殺する程度だと思うのですが。これで定款に書かなければならないものなのでしょうか。

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