川西鉄道小史

川西鉄道小史』を読み終わりました。

この本は元はと言えば、図書館に蔵書されているのを見て、これはいい本だと思って古書で購入できるところを探していたものです。2014年に発行されたもので、あまりたくさんは刷らなかったのか、もうほとんど流通がなく、Amazonマーケットプレイスでも当時は販売されていませんでした。今この記事を書いている時点だととんでもない値段で出ていますね。その後、ネット上の古書店でたまたま販売されているところを見つけて購入することができましたが、定価より高かったです。

著者は川西の出身だそうで、私より一回り年上です。もう川西には住んでいないようで、コンピューター関連の仕事をしているそうですけど、鉄道の話の本を書いてみたようです。もとはウェブサイトだったとか。

川西に来ている3つの鉄道、国鉄/JR、阪急、能勢電の3事業者について、川西池田駅と川西能勢口駅を中心に解説をしています。ただ、綺麗に整理されてまとめられている感じではなく、結構思い付きでいろいろなネタが掲載されている感じです。国鉄福知山線の前身阪鶴鉄道は、最終期は本社を川西に置いていたのだそうですが、洋館の写真が残るこの本社は一体どこに建っていたのか、といった小ネタをいくつもまとめた感じでしょうか。それでも、様々な文献を調べ、公文書を調べ、脚注で出典文書を示す形態になっていて、非常に丁寧です。

川西池田駅は元は池田駅と言っていたわけですけど、摂津鉄道の時代は南から来てまっすぐ川西に突っ込み、池田とは橋を挟んで対岸という位置にあったんですね。これ自体を知りませんでした。阪鶴鉄道になって福知山方面へ伸ばすためにこのあたりの線路を付け替えて、池田とは遠く離れた場所に移転してしまったのに駅名が残ったようです。また今の川西池田駅より西にあったんですね。往時は、貨物ヤードに機関庫などがあったそうです。阪鶴鉄道の鉄道工場もここだったのだとか。

能勢電が川西池田駅前まで1駅伸びていたわけですけど、先に阪急が開通しているのに、どうやってその線路をくぐったのだろう、と思っていました。営業中の線路を跨線橋に改築するのは大変です。しかし、実際には小さな川が流れておりそれに沿って小道もあったので、阪急(箕面有馬電気軌道)が開通時から橋で渡っていたのだそうで、その小道を利用して南側に線路を出したのだそうです。

川西の商店街の歴史などについてもまとめられており、昔はこんなだったんだなと思わされます。今ではまるで面影がありません。多くの写真も掲載されていて、非常に優れた本になっているものと思いました。

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